2019.02.03

筆談ホステス

筆談
ご存知の方も多いと思いますが、ちょうど10年前に出版された本で、その翌年にはテレビドラマ化された「筆談ホステス」というノンフィクションがあります。

著者は斎藤りえ(里恵)さんで、ご自身の生き様を書かれたものです。
ドラマでは北川景子さんが斎藤さんの役をやっていました。
斎藤さんは銀座のクラブなどでお仕事をされた後、2015年から東京都北区の区議会議員をされています。
先日、その斎藤さんの講演会に参加してきました。

ドラマで話題になっていたころは手話はされていなかったようですが、最近は手話も習得されてきています。
ただ、言いたいことを手話で流暢に表現することはまだ難しいようで、講演は斎藤さんが声を出して話すという方法でした。
講演の手話
ですが、1歳で聴力を失った斎藤さんの声はしっかり聞き取れるほど明瞭ではありません。
あらかじめ原稿をパワーポイントで作成し、スクリーンに映しながら講演が進められました。

参加者は、講師の表情や動きを見ながら、スクリーンの文字を目で追って内容を理解しました。

議会の中では他の議員の発言は音声認識文字通訳で、タブレットに表れる文字を見て理解し、自分の発言は、音声読み上げソフトを使用して、パソコンに打ち込んだ文字を読み上げる機能を利用して、他の方々に伝えているようです。
選挙の時には音声でも手話でも自分の考えを人に伝えるということが出来ませんでしたので、駅前などで演説することが出来ず、文字で訴えようとしても、選挙活動でビラを配ることは禁止されており、途方に暮れることもあったようです。
選挙の手話
しかし、区民一人ひとりと筆談で語り合いながら、自分の意見を理解してもらうことで、当選を勝ち取ることが出来たそうです。

障害を持つ当事者が議会に加わることで、区民にとってやさしい議会になっているのでは?と思っています。

もう数ヶ月で次の選挙が待っているはずです。
次も立候補されるのかどうかは聞いていませんが、今後もご活躍されることを期待しています。