2019.04.11

人工内耳②

機械
人工内耳について知識不足のために、私は思い違いをしていたことがあります。
それは後迷路性難聴の方についてです。

後迷路性難聴とは、外耳・中耳・内耳に難聴の原因があるのではなく、聴神経や大脳皮質など、内耳より奥に原因のある難聴のことをいいます。
人工内耳はその名の通り内耳の働きを人工的に行うものですから、いくら内耳にしっかりした刺激を与えたとしても、それを伝える神経に障害があれば、きこえの改善はあまり期待出来ないと思っていました。
機械
基本的な考え方としては間違っていないようですが、実際の効果は違っているようで、後迷路性難聴でも多くの方にきこえ改善の効果が表れているそうです。

後迷路性難聴は語音明瞭度が低下します。
つまり、言葉をハッキリ聞き取れないという症状で、補聴器でこれを改善させるのは難しいのですが、人工内耳ではこれが改善した例が多数あるようです。

それから、数年前から便利な機能も使えるようになりました。日本で認可されている人工内耳のメーカーは3社あります。

日本で認可されている人工内耳のメーカー

  • コクレア(C社)
  • アドバンスト・バイオニクス(A社)
  • メドエル(M社)
ネックループ
人工内耳も補聴器と同じように、テレビ音声送信機や外部マイク送信機からの音声を、人工内耳で聞き取ることができます。

C社はリサウンド、A社はフォナックの補聴器に使用するものと同じワイヤレス機器が使用出来ます。(A社は中継器も必要となります。)

M社製のものは専用の中継器を使用すれば、Bluetooth接続した機器の音声を人工内耳で聞き取ることが可能です。

医療技術の進歩や機器の進化で、人工内耳手術を受ける方は年々増加しています。補聴器ではきこえを改善することが難しい方にとっては、非常に大きな選択肢になるのではないでしょうか。