2020.01.24

2019年補聴器出荷台数

先日、日本補聴器工業会から、2019年の補聴器出荷台数の詳細が発表されました。
日本補聴器工業会には国内にある11社の補聴器メーカーが加盟しています。

各メーカーが2019年の1年間に、何台の補聴器を出荷したかを工業会に申告して、そのデータをまとめたものを発表しています。
出荷台数なので、販売台数とは若干誤差はありますが、日本で1年間に補聴器が販売された台数として考えてもらっても良い数字だと思います。

合計台数は613,089台、前年比で4.8%増となっていて、60万台を超えたのは初めてとなります。
最近3年間と10年前の2010年のデータを比較してみました。
補聴器出荷台数比較
順調に伸びてきているようにも見えますが、小さな伸びに留まっていて、日本の高齢社会を考えると、決して良い状況とは言えないと思います。
年間出荷台数
アメリカでは300万台を超えていますので、人口が約2.5倍と考えても、日本では120万台くらいになっていても…。
日本は難聴者が少ないというわけではありませんので、それだけ難聴が放置されているということになります。

タイプ的には耳かけ型が増え続けていて、その他のタイプは減少していますので、耳かけ型の割合が70%近くになってきました。
欧米では以前から80%~90%になっていますので、その数字に段々近づいてきています。
タイプ別割合
今回は耳かけ型補聴器の中でも、RICタイプの補聴器について少し詳しく見てみます。

RICというのは通常の耳かけ型補聴器(BTE)とは違い、レシーバを補聴器本体から分離させて、耳せんの部分へ納めたもので、補聴器本体がかなり小型になったものです。

重度難聴に対応するのは難しいですが、軽度~高度難聴に対応することができ、装着するのがやや難しい面もありますが、目立たないので人気のあるタイプです。

このタイプの出荷台数は10年前と比較すると5倍増となっていて、現在も増え続けていますし、今後もこの傾向は続くと思われます。
RIC年間出荷台数
補聴器全体の中でRICが占める割合は年々大きくなってきてはいますが、それでも38%となっています。
これは増えたほうが良いという数字ではありませんが、欧米では50%は超えていますので、日本でもそれに近づいていくものと思います。
RICとそれ以外の補聴器の割合
それから耳かけ型補聴器の中でRICが占める割合ですが、昨年は56%となっています。
これも増えれば良いという数字ではありませんが、70%~80%くらいまでは大きくなっていくのではないでしょうか。
耳掛け型補聴器のRICとBTEの割合
先にも書きましたが日本の人口や高齢者の割合等を考えると60万台というのは非常に少ない数です。
難聴を放置するのは、認知症やうつ病になる危険性が大きくなります。

補聴器が普及しないと考えられる原因

  • 補聴器は価格が高い
  • 補聴器を装用した自分の見た目が気になる
  • 補聴器店は敷居が高い

補聴器を使ったことがあるのに現在は使っていないという方の理由

  • 補聴器を使ってもよく聞こえない
  • 補聴器を装用してもうるさいだけで役に立たない
全て、補聴器業界の努力で改善できる内容だと思います。
補聴器業界も以前と比べれば良くなってきているとは思いますが、まだまだ変わらなければならないところがあるようです。